指原莉乃 「結果をのこす!!」 の意味を考える(総選挙分析ライター)
2012年1月1日の明け方、CDTVでAKB、SKEメンバー対象の企画「2012年のマニュフェスト(公約)」のなかでSMAPの中居に指名された指原は2012年を「結果をのこす」年としたい、と答えた。
「結果を残す」とはどういうことかとの中居の質問に対して、指原は「(2011年は)結果の残らない一年だったので」との回答をしたところこれに対して、まわりのAKBメンバーからは、「そうかな?(峯岸、小嶋)、そんなことない(峯岸、高橋)」。また、SMAPの中居からも「レコード大賞とって、あんなにミリオンだして・・・?」といぶかしげる発言が出るなか、指原は「個人的な仕事、活動としていっぱい出たわりにあんまり覚えられていないところがあるのでもっともっと印象に残り(たい)」と説明したが、高橋や峯岸からは「ネガティブ」との発言があった。
ほんの20秒ほどの映像だが正月早々ちょっと違和感のある映像だったのでメンバーの反応や指原がなぜ「結果をのこす」と書いたのかを考えてみた。
指原は昨年の第3回選抜総選挙で9位に大躍進し、10月からはフジTVの「笑っていいとも(水曜日)」のレギュラーとして一般の人たちからの認知も上がっており、人気急上昇株としてAKBの初期メンバーや同期、総合プロデューサーの秋元からもその活躍に一目置かれるようになった。それを示す発言として以下のようなものがある。
例えば、1期生の小嶋陽菜、高橋みなみ、峯岸みなみらは自らが出演する「ノースリーブスの週刊no3b」11年7月1日放送中、渋谷109のシリンダー広告にメンバーが日替わりで登場する話が出た際に「峯岸:私は別に出ないですけど。小嶋:私も特に出ないよ。高橋:出るだろ。全員出るだろ。峯岸:全員出ない。高橋:全員出ないの? 小嶋:全員出ない。へたしたら高みなも出ないよ。高橋:ま・・じ・・か? ショック!・・・峯岸:なのに指原が一番に出る。高橋:まじか・・・指原が・・・。峯岸:時代が変わってきている。高橋:そういうことだな。・・・世代交代か。・・・」というくだりがあり、高橋や峯岸に選抜総選挙での世代交代や時代の変化を感じさせたのは指原であった。
同じNot yetのメンバーで2期生の大島優子は12月23日のオールナイトニッポンの放送中、リスナーから「今年1年で成長したと思うメンバー」は誰かとの問いに「私はサッシーだと思う。Not yetを一緒にやっていて、Not yetもやって、ダンスとか歌も練習するようになって、自信がついたのもあるだろうしバラエティーとかも頻繁に1人で出るようになって場数を踏んで間の取り方とかもつかんで、どんどん突っ込んでくれるようになった。こっちにも遠慮なく来た。いいなぁ、すごく気持ちいいと思った。発言とかもおもしろいと思う。ポジティブになった。あんまネガティブでなくなった。自信かな。」と答えており、指原の成長ぶりを評価している。
5期生で同期の北原里英は、11月25日のチームA 6th「目撃者」公演 指原莉乃生誕祭で、指原に次のようなメッセージを送っている。「「莉乃ちゃんへ」 AKB48として活動を始めてから、もう3年ちょっと経ちますね。たくさんの思い出ができましたが、その思い出のほぼ全部に莉乃ちゃんがいます。バックダンサー、研究生公演、全じゃん、富士山とか、色々。そして、Not yet。 莉乃ちゃんと一緒だと、全部楽しいです。最近、莉乃ちゃんのことを本当に尊敬します。一人でたくさんのバラエティーなどへ出て、堂々としている姿は本当に頼りになります。昔、まじですぐ泣くし、そんな体力なかった莉乃ちゃんとはまるで別人です。そんな莉乃ちゃんの成長をこんなに近くで見れていること、すごく嬉しいです。あの、若くて眉毛があんまりなくて、学生証がまじで可愛いかった莉乃ちゃんも、大人になったんだなあと。これからも、将来の着地点は違うかもしれないけど通過点は一緒に歩んでいこうね。お誕生日おめでとう。よい19歳を。北原里英より」
北原は同期の友人として、最近の指原は「一人でたくさんのバラエティーなどへ出て、堂々としている姿は本当に頼りになり」尊敬に値する、昔の指原とは別人と絶賛している。
総合プロデューサーの秋元康は、昨年12月23日の「笑っていいとも」の中で指原について以下のような発言をしている。
「指原地味ですから。指原は一番最初にミュージックビデオに出しても映らない、監督が指原を映さない。指原は忘れられている。今は「いいとも」に出してもらって人気急上昇中なのに2月に出すミュージックビデオをこないだ見たら全然映っていない。なんか背後霊のように見えるのかな。そこがファンの皆さんがサッシー頑張れと言ってくれているところではないか。投票で指原9位ですよ。タモリさんから見ても指原地味でしょう。(地味だけど自由にのびのびやっている(タモリの発言)。)本人はもともと大分出身で、ハロプロ、アイドルが大好きで「私(指原)もいけるのではないか」とちょっと自信があったらしい。大分ではハロプロの女の子のファンで、かわいい子がいるらしいということで、けっこう有名だった。鹿児島にもハロプロのファンでかわいいと言われている柏木由紀というのがいて、この二人が九州ではオンナオタでは有名だったらしい。それで指原はいけるんじゃないかと思ってAKBのオーディション受けに来て、周りにいっぱいかわいい子がいてだんだん落ちていく。いわゆる少年野球の時にけっこういけたが、野球の進学校に行ったらちょっと後退する感じ。でもそれが指原の奇跡ですから。びっくりです。最近オーディションやると若い12、13歳の子が将来の目標は誰ですかと聞くと「指原さん」と答える。びっくりですよ。目標指原、「ちっちゃー」て感じでしょう。でもかわいいですよ、指原は。」と異例の長さで指原を紹介・アピールする発言をしている。
指原は地味にもかかわらず総選挙で9位となる躍進をとげ、そのことを「奇跡」と呼び、更に最近では12、13歳の若い子が将来の目標を指原に置いていることに驚嘆している。指原の大躍進と若い子に対する人気が高いことが自分の予想をはるかに超えており、そのことを驚きをもって紹介している。
指原自身の認知度が急速に上がっていることは、昨年11月10日に放映された「なるほどハイスクール」の特集『声をかけられたら勝ち抜け ガチ街総選挙』で、吉祥寺で選抜メンバー12人中(前田、柏木、小嶋、高橋、板野、指原、宮澤、高城、北原、河西、秋元、横山)、指原は前田敦子についで2位となる1分59秒(前田は1分55秒)で一般通行人の若い少女たちから声をかけられており、その場に居合わせた初期メンを含むメンバーに衝撃が走った。
これらの発言や企画からもわかるように2011年の指原の活躍ぶりや成長、認知度アップは周囲の誰しもが認めるところであったから、冒頭の指原の「(2011年が)結果の残らない一年だったので」、「個人的な仕事、活動としていっぱい出たわりにあんまり覚えられていないところがあるのでもっともっと印象に残り(たい)」との発言に対して、メンバーから指原に疑問を呈する発言があったと想像できる。
一方、昨年の指原の発言をたどってみると、5月10日放送の「踊るさんま御殿」の中の発言でもわかるように、指原にはAKBの人気が近い将来下火になるのではないかとの強い危機感がある。「私も今はAKBという名前で番組に出ていることが出来�ていますが、将来いつか絶対出られなくなる。だから資格がほしいと思っている。たとえば危険物処理を持っていれば危険物処理アイドルとかで出られるのではないかと思っている。」「たぶん2年後の20歳になるころにはAKBは終わっている。(ブームは)あるとは思うがこんなにではない。AKBとしてゴールデンの冠はあると思うが、それもいつかは終わってしまうのでそのために、まず危険物処理の資格を持っていたい。」(5月10日放送の「踊るさんま御殿」)
とか、昨年の選抜総選挙時(6月9日)の発言にもあるとおり、「歌もダンスも演技も顔も自信がない」との自覚がある。その一方で、将来の夢として「いっぱいTVに出ている人になりたい」という強い願望を持っているので、自分が得意とするトークで早く認められたいと思っているが、「(AKBという冠をはずした)1人のヒトとして番組に出たときにうまくしゃべれない」という悩みを持っており、内心けっこうあせっているという事情がある。(Not yet ペラペラペラオDVD 土田との対談より)
メンバーからは、選抜9位に躍進し冠番組「さしこのくせに」や「笑っていいとも(水曜日)」のレギュラー、各種バラエティー番組に出演して活躍し2011年は十二分に「結果を残した」年ではないか、なにが不満なのかとの思いがあるが、指原から見ると、AKBの人気はもうすぐ落ち目になるかもしれず、残された時間はそんなに多くはない。アイドルとして歌もダンスも演技も顔もパッとしない自分としては、AKBが落ち目にならないうちになんとかこの出演のチャンスを生かしてトークの実績を残したかったが、(AKBという冠をはずした)1人のヒトとして番組に出たときにうまくしゃべれず2011年は満足した結果が出せなかった。だから2012年はAKBという冠をはずして指原という個人で番組に出たときでもうまくしゃべって認められて仮にAKBの人気が落ち目になったとしても「いっぱいTVに出ている人」になっておきたい。この双方のギャップが20秒ほどだが、若干違和感のある映像として流れたというのが真相ではないか。
すなわち、指原はAKB48の旬な注目株でありながら、一方でAKB48に一定の「距離」を置いて「指原個人の夢を追求し自らを磨く」という姿勢が鮮明なので、AKBにどっぷりな初期メンとのAKBに対する温度差が出たということだ。指原はその点ではAKBの中でかなり異色な存在だといえる。また考えと行動は首尾一貫しており合理的だ。
だが、ストレートに「いっぱいTVに出ている人」を追求した結果、10月以降ブログの更新回数や文章量も減少しファンへの情報発信が以前より少なくなってしまった。最近の指原の情報発信はTVでのパフォーマンスが多くなっている。本来の指原の強みが逆に弱点になりつつある。
ここにあぶない落とし穴が二つある。
その一つはAKB48の人気は指原が思っているよりももっと長く持続する可能性があることだ。したがって指原が心配するほど短期間に勝負をつけなくても、じっくり構えても大丈夫かもしれない。
もう一つは、「いっぱいTVに出ている人になる」ことは必ずしもファンを大事にするとかファンを増やすこととはイコールとならないことなので今までの熱狂的なファンがSNS上の情報発信の減少を理由に離れること。この点の対応を誤ると今年の指原の「結果をのこす」というマニフェストは、年末に仮に本人が結果を残せたと自覚できたとしてもファンが増えないということでスベッてしまうリスクを持っている。
しかし、指原のファンは寛大で仮にブログの更新やグーグル+での発言が減ってもTVでの指原のトークがうまくいき指原が活躍すれば満足だと言うかもしれない。また、TVでの活躍で新たなファンが増加しそれを打ち消してしまうかもしれない。その場合は杞憂に終わる。
いずれにしてもAKBの注目株でありながら、AKBに一定の距離を置く指原莉乃の今年の活躍は注目に値する。目が離せない。
以上
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ほんの20秒ほどの映像だが正月早々ちょっと違和感のある映像だったのでメンバーの反応や指原がなぜ「結果をのこす」と書いたのかを考えてみた。
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同じNot yetのメンバーで2期生の大島優子は12月23日のオールナイトニッポンの放送中、リスナーから「今年1年で成長したと思うメンバー」は誰かとの問いに「私はサッシーだと思う。Not yetを一緒にやっていて、Not yetもやって、ダンスとか歌も練習するようになって、自信がついたのもあるだろうしバラエティーとかも頻繁に1人で出るようになって場数を踏んで間の取り方とかもつかんで、どんどん突っ込んでくれるようになった。こっちにも遠慮なく来た。いいなぁ、すごく気持ちいいと思った。発言とかもおもしろいと思う。ポジティブになった。あんまネガティブでなくなった。自信かな。」と答えており、指原の成長ぶりを評価している。
5期生で同期の北原里英は、11月25日のチームA 6th「目撃者」公演 指原莉乃生誕祭で、指原に次のようなメッセージを送っている。「「莉乃ちゃんへ」 AKB48として活動を始めてから、もう3年ちょっと経ちますね。たくさんの思い出ができましたが、その思い出のほぼ全部に莉乃ちゃんがいます。バックダンサー、研究生公演、全じゃん、富士山とか、色々。そして、Not yet。 莉乃ちゃんと一緒だと、全部楽しいです。最近、莉乃ちゃんのことを本当に尊敬します。一人でたくさんのバラエティーなどへ出て、堂々としている姿は本当に頼りになります。昔、まじですぐ泣くし、そんな体力なかった莉乃ちゃんとはまるで別人です。そんな莉乃ちゃんの成長をこんなに近くで見れていること、すごく嬉しいです。あの、若くて眉毛があんまりなくて、学生証がまじで可愛いかった莉乃ちゃんも、大人になったんだなあと。これからも、将来の着地点は違うかもしれないけど通過点は一緒に歩んでいこうね。お誕生日おめでとう。よい19歳を。北原里英より」
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これらの発言や企画からもわかるように2011年の指原の活躍ぶりや成長、認知度アップは周囲の誰しもが認めるところであったから、冒頭の指原の「(2011年が)結果の残らない一年だったので」、「個人的な仕事、活動としていっぱい出たわりにあんまり覚えられていないところがあるのでもっともっと印象に残り(たい)」との発言に対して、メンバーから指原に疑問を呈する発言があったと想像できる。
一方、昨年の指原の発言をたどってみると、5月10日放送の「踊るさんま御殿」の中の発言でもわかるように、指原にはAKBの人気が近い将来下火になるのではないかとの強い危機感がある。「私も今はAKBという名前で番組に出ていることが出来�ていますが、将来いつか絶対出られなくなる。だから資格がほしいと思っている。たとえば危険物処理を持っていれば危険物処理アイドルとかで出られるのではないかと思っている。」「たぶん2年後の20歳になるころにはAKBは終わっている。(ブームは)あるとは思うがこんなにではない。AKBとしてゴールデンの冠はあると思うが、それもいつかは終わってしまうのでそのために、まず危険物処理の資格を持っていたい。」(5月10日放送の「踊るさんま御殿」)
とか、昨年の選抜総選挙時(6月9日)の発言にもあるとおり、「歌もダンスも演技も顔も自信がない」との自覚がある。その一方で、将来の夢として「いっぱいTVに出ている人になりたい」という強い願望を持っているので、自分が得意とするトークで早く認められたいと思っているが、「(AKBという冠をはずした)1人のヒトとして番組に出たときにうまくしゃべれない」という悩みを持っており、内心けっこうあせっているという事情がある。(Not yet ペラペラペラオDVD 土田との対談より)
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すなわち、指原はAKB48の旬な注目株でありながら、一方でAKB48に一定の「距離」を置いて「指原個人の夢を追求し自らを磨く」という姿勢が鮮明なので、AKBにどっぷりな初期メンとのAKBに対する温度差が出たということだ。指原はその点ではAKBの中でかなり異色な存在だといえる。また考えと行動は首尾一貫しており合理的だ。
だが、ストレートに「いっぱいTVに出ている人」を追求した結果、10月以降ブログの更新回数や文章量も減少しファンへの情報発信が以前より少なくなってしまった。最近の指原の情報発信はTVでのパフォーマンスが多くなっている。本来の指原の強みが逆に弱点になりつつある。
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指原莉乃 ジャカルタ公演
指原莉乃 ゴム手袋
指原莉乃 松井玲奈との対談「飛べないアゲハチョウ」
指原莉乃「ショージキ将棋」2大家志津香との対戦
指原莉乃「ショージキ将棋」1渡辺麻友との対戦
指原莉乃 ブログ 読者からコメントが多かったテーマ
指原莉乃「それでも好きだよ」発売企画
指原莉乃「それでも好きだよ」曲
指原莉乃 ソロデビュー・・指原とファンの反応
指原莉乃 ソロデビュー・・メンバーの反応
指原莉乃 2012年の運勢 ヨンパラより
指原莉乃「愛しきナターシャ」
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指原莉乃「結果をのこす!!」の意味を考える
指原莉乃 大躍進の謎を解く
指原莉乃「さしこのくせに」視聴率
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